🌟こどもは冬になると便秘になりやすい?🌟
冬になると、なんとなく「お腹の調子が悪い」と感じる子が増えませんか?実は、いくつかの研究で“季節と便秘の関係”が示唆されています。
たとえば、便秘には季節的な傾向があり、冬に多くなる可能性があると指摘した研究があります。寒さや活動量の低下、脱水傾向が関係していると考えられています (Jannings, 2010)。
また、小児の慢性便秘は、全世界で0.7〜29.6%の子どもに見られるほど一般的で、生活リズムや食習慣の変化、運動不足が影響することがわかっています (Rajindrajith & Devanarayana, 2011)。
さらに、寒い季節は腸の働きを支える腸内細菌バランスが乱れやすいとも言われます。ある研究では、冬にプロバイオティクス(善玉菌)を摂ることで、消化器症状や感染症を減らせたという報告もあります (Cazzola et al., 2010)。

💡なぜ冬に便秘が起こりやすいの?
- 水分不足:寒いと喉の渇きを感じにくく、水分摂取が減ります。体は水分を大事に使おうとして、便から水を吸収しすぎてしまうのです。
- 運動量の低下:外で遊ぶ時間が減ることで腸の動き(蠕動運動)が鈍くなります。
- 食生活の変化:お鍋や炭水化物中心の温かい食事が増え、野菜や果物(食物繊維)の摂取が減る傾向があります。
- 生活リズムの乱れ:冬休みや年末年始で生活リズムが崩れ、排便のタイミングを逃しやすくなります。
🧒家庭でできる冬の便秘対策
- 水分補給を意識!(白湯でもOK)
- 食物繊維と発酵食品をプラス:みそ汁・納豆・キウイ・サツマイモなどがおすすめ。
- 朝の排便習慣をつける:「朝食+トイレ」をセットに。
- 体を動かす遊びを:おうちの中でダンスやストレッチも◎。
- お腹のマッサージ:時計回りに“の”の字マッサージをして腸を刺激しましょう。
院長コメント👨⚕️
冬の便秘対策は、「凍った川の流れを再び解き放つ」ようなものです。冷たい季節に止まりがちな腸の流れを、少しずつ温めて動かしていくことが大切。
日本の茶道では、冬でも湯気の立つ茶碗を静かに手に取り、心を落ち着かせる所作があります。あの一杯の温かいお茶が、体も心もほぐすように、一杯の水・一皿の野菜・一歩の運動が、こどもの腸を優しく温めてくれるのです。
冬の便秘、焦らずじっくり“温めながら”解決していきましょう。

