こんにちは!☘️
今日は、鼻から吸入するインフルエンザ予防ワクチン「フルミスト」についてお話しします。インフルエンザ予防といえば注射を思い浮かべる方が多いと思いますが、フルミストは鼻からシュッと入れる新しいタイプのワクチンで、特に注射が苦手な方や子どもに人気です。しかし、副反応があるかどうかが気になるところ。今回は、複数の研究結果を元にフルミストの安全性と副反応について解説していきます。

フルミストの副反応に関する研究結果

  1. 高齢者へのフルミストの安全性
    ある研究では、65歳以上の慢性疾患を抱えた高齢者にフルミストを投与し、どのような反応が出るか調査しました。その結果、フルミストを受けた人の約15%が喉の痛みを報告したものの、他の重篤な症状はほとんど見られませんでした。このことから、フルミストは高齢者に対しても安全であり、副反応は比較的軽度であると考えられます (Jackson et al., 1999)

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  2. 子どもと健康な成人への効果と安全性
    別の研究では、5歳から49歳までの健康な患者にフルミストを投与したところ、インフルエンザ予防の効果が高く、副反応も軽微であることが示されました。最も多かった副反応は鼻水や軽い喉の痛み、頭痛などで、これらはほとんどの場合、数日以内に治まりました。このように、注射に比べて痛みがなく、特に子どもたちにとって受け入れやすい予防方法として評価されています (Ellis et al., 2004)

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  3. 免疫力の弱い人へのリスク
    ただし、フルミストは生ワクチンのため、免疫不全の方や重篤な病気を抱える方には注意が必要です。ワクチン接種後にウイルスが体内から少量排出されることがあり、こうした方に感染リスクを与える可能性があるため、使用は推奨されていません (Mossad, 2003)

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一般的な副反応とその対策

フルミスト接種後の一般的な副反応には、鼻水、くしゃみ、軽い頭痛や発熱などがあります。通常、これらの反応は軽度であり、数日以内に改善するため、特別な治療が必要になることはほとんどありません。また、ワクチンに対するアレルギー反応も非常に稀ですが、万が一発疹や呼吸困難が現れた場合は、すぐに医療機関を受診することが大切です。

フルミストを選ぶメリットと注意点

フルミストの最大のメリットは、痛みを伴わず、簡単にインフルエンザ予防ができる点です。特に小児においては注射への抵抗感が大きいため、鼻スプレー形式のフルミストはスムーズに接種を行える手段として非常に有用です。ただし、免疫不全患者や重度の喘息を持つ方には向かないことも覚えておきましょう。

院長コメント👨‍⚕️

フルミストを使うのは、あたかもスポーツの試合に向けた準備運動のようなものです。いきなり全力で動くのではなく、リスクを考え、適切に体を整えることが大事です。サッカーの元ブラジル代表選手ペレも、試合前には入念に体を温め、準備を怠りませんでしたね。フルミストも同様に、予防の「準備運動」としてうまく活用し、インフルエンザに備えましょう。

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