突発性発疹症と痙攣の関係について
突発性発疹症(いわゆる「六病」または「バラ疹」)は、人間ヘルペスウイルス6(HHV-6)や7(HHV-7)によって引き起こされる幼児期に見られる一般的なウイルス性疾患で、発熱や発疹を伴うことが特徴です。この病気において、しばしば発熱性痙攣が発生することが報告されています。以下に、関連するいくつかの研究を引用しながら、突発性発疹症と痙攣の関係について紹介します。
- HHV-6と発熱性痙攣の関連性
突発性発疹症の原因となるHHV-6感染が、乳幼児における発熱性痙攣のリスクを高める可能性があるとされています。特に、発熱性痙攣を経験する子供においてHHV-6感染の頻度が高いことが示されており、このウイルスが痙攣発作の引き金となることがあると考えられています (Hukin et al., 1998)。 - 突発性発疹症と痙攣発作の関係
突発性発疹症の典型的な経過には、高熱の後に発疹が出現し、その過程で発熱性痙攣を伴うことが多く、特に6か月から2歳の子供がリスクが高いとされています (Leung et al., 2022)。 - 重篤な合併症のリスク
また、稀ではありますが、HHV-6は免疫力が低下した子供や体質的に弱い子供において、脳炎のような重篤な神経合併症を引き起こすことがあります。健康な子供においても、急性脳症や激しい脳浮腫を引き起こすケースが報告されており、突発性発疹症が単なる一時的な症状で終わらない場合があることも認識しておくべきです (Sevilla-Acosta et al., 2020)。
院長コメント👨⚕️
大事なお子様が熱を出しているとき、特に突発性発疹症の兆候が見えたら、しっかりとしたケアと監視が必要です。「用心するに越したことはない」ですね。