粉ミルクは無菌じゃない!安全に使うためのヒント

こんにちは!今日は、赤ちゃんにとって身近な「粉ミルク」のちょっと気になるお話です。実は、粉ミルクは完全に無菌ではなく、「Cronobacter sakazakii(サカザキ菌)」や「Salmonella enterica(サルモネラ菌)」という細菌が混入する可能性があることが知られています。

☘️最新研究からわかったこと

まず、いくつかの研究を紹介します。

  • サカザキ菌とサルモネラ菌は粉ミルクのような乾燥食品で長期間生き残り、特に赤ちゃんに深刻な感染症を引き起こす可能性があると報告されています。米国では、これらの感染症の死亡率が40〜80%に達するケースもあります (Yan et al., 2011)。📖
  • ナイジェリアでは、粉ミルクの一部からサカザキ菌が検出され、特に小さな赤ちゃんにとって深刻な健康リスクになることが示されました (Enem et al., 2020)。📖

サカザキ菌・サルモネラ菌って何者?

サカザキ菌は野菜や果物にも見つかる細菌で、1歳未満の赤ちゃん、特に未熟児や免疫が弱い子にとって危険です。重症化すると敗血症や壊死性腸炎、髄膜炎を引き起こすことがあります。

一方、サルモネラ菌はよく耳にする食中毒の原因菌。腸内に住んでいて、主に粉ミルクを溶かすときや保存中に混入します。開封後、室温に放置した粉ミルクは、細菌が急激に増える危険があります。

どうすれば安全に使える?

ここで重要なのは、正しい粉ミルクの扱い方です。

手洗いの徹底
哺乳瓶やスプーンをよく洗い消毒
粉ミルクは70℃以上のお湯で溶かす
できたミルクはすぐに冷まし、1時間以内に使う
飲み残しは必ず捨てる!

院長コメント👨‍⚕️

「粉ミルクは安全そうに見えて、実は“潜伏スパイ”がいることがある!」という話、ちょっと驚きですよね。でもご安心ください。正しい使い方をすれば、細菌はちゃんと防げます。

昔、将棋の名人・坂田三吉は「王将は守りに強くなければならん」と言ったそうです。粉ミルクの扱いもまさにこの“守り”の美学。消毒、適温管理、保存時間のルールをしっかり守ることが、赤ちゃんの健康を守る「名手の一手」になるのです。

ご家庭の“王将”であるお父さん・お母さん、ぜひ安全な粉ミルクの使い方をマスターして、赤ちゃんの笑顔を守ってくださいね!

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