赤ちゃんの泣き声と咳の不思議
:胃食道逆流による咳反射とは?

赤ちゃんが泣いたときに「ケホッ」と咳をすること、ありますよね?実はこれ、ただの偶然ではなく、赤ちゃん特有の生理現象「胃食道逆流」による咳反射の可能性があるんです。今日は、この仕組みについて最新の研究をもとに解説します!

研究からわかった「胃食道逆流」と「咳反射」の関係

胃食道逆流が咳を引き起こすメカニズム
胃酸が食道に逆流すると、食道の神経が刺激され、反射的に咳が出ることが知られています。研究によると、胃酸の逆流は食道だけでなく、肺や気道に影響を与える可能性もあるとのこと (Irwin et al., 2000)

赤ちゃんの咳反射は敏感!
大人と比べて、赤ちゃんの咳反射はとても敏感です。特に胃食道逆流のある赤ちゃんでは、咳の閾値(しきいち)が低くなり、ちょっとした刺激でも咳が出やすくなることが研究で明らかになっています (Varechova et al., 2007)

「泣く」と「咳」の関係
泣くと腹圧が上がり、胃の内容物が逆流しやすくなります。その結果、食道の神経が刺激され、咳が出るのです。この現象は、特に胃食道逆流症(GERD)のある赤ちゃんに多く見られることが示唆されています (Stapleton, 2010)

生理的な胃食道逆流はいつなくなる?
生後すぐの赤ちゃんは、食道と胃の間にある下部食道括約筋(LES)が未熟なため、胃酸が逆流しやすくなっています。しかし、成長とともにLESが強くなり、離乳食が進むことで食道への刺激が減ります。一般的に、生後6か月頃から少しずつ改善し始め、1歳〜1歳半ごろにはほとんどの赤ちゃんで胃食道逆流がなくなるとされています。ただし、個人差があり、2歳を過ぎても逆流が続く場合は医師に相談するとよいでしょう。

どうしたらいいの?

では、赤ちゃんの咳が胃食道逆流によるものだった場合、どう対応すればよいのでしょうか?

  • 姿勢を工夫する
    ミルクの後は、すぐに寝かせずにしばらく縦抱きにしてみましょう。
  • 食事の量と回数を調整する
    一度にたくさん飲ませるより、小分けにすると胃酸の逆流が少なくなります。
  • 寝るときの角度を調整する
    ベビーベッドの頭側を少し高くすると、胃酸が逆流しにくくなります。

院長コメント👨‍⚕️

赤ちゃんの胃食道逆流と咳反射の関係を知ることは、育児のヒントにもなります。すぐに横になると胃の内容物が逆流しやすくなるため、ミルクを飲んだ後すぐに寝かせるのではなく、しばらく縦抱きにしてあげるのが大切です。

赤ちゃんの体は日々成長していて、胃食道逆流も時間とともに落ち着きます。心配しすぎず、でもしっかり観察しながら、赤ちゃんと一緒に健やかな日々を過ごしましょう!

PAGE TOP