セレスタミンの長期服用はやめておきましょう。

こんにちは、皆さん🍀
今日は、セレスタミンという薬に含まれるステロイドが、特に子供たちにどのような影響を与えるかについてお話しします。セレスタミンは、抗アレルギー薬や抗炎症薬として効果的で、多くの患者さんに喜ばれることもありますが、ステロイドが含まれているため、長期間使用することには注意が必要です。

特に、子供たちにとっては、長期使用が骨粗鬆症や成長障害、さらには白内障や緑内障といった重大なリスクを引き起こす可能性があります。そのため、当院では、セレスタミンを処方することは非常に稀で、もしステロイド内服薬を使用する場合でも、短期間に限定して行っています。ステロイドの効果は確かですが、子供たちの健康を最優先に考え、リスクをしっかりと見極めることが大切です。

いくつかの研究を紹介します。

  1. 骨粗鬆症と成長障害: ステロイドの長期使用は、骨の代謝に悪影響を与え、骨密度の低下や成長障害を引き起こす可能性があります。研究では、ステロイドを長期間使用することで、骨形成マーカーであるオステオカルシンが低下し、骨密度が減少することが確認されています (Boulet et al., 1994)
  2. 白内障と緑内障: セレスタミンに含まれるステロイドは、眼圧の上昇を引き起こし、長期間使用すると緑内障や白内障のリスクが高まることがあります。特に、長期間のステロイド点眼薬使用により、視神経へのダメージが進行し、視力低下を招くケースも報告されています (Lam et al., 2018)
  3. 全身的な影響: ステロイドは、短期使用であっても血糖値の上昇や高血圧免疫抑制などの全身的な影響を引き起こす可能性があります。特に、慢性疾患の治療で長期間使用する場合、これらのリスクが増大するため、慎重な使用が求められます (Parasher & Bez, 2020)

これらのリスクを踏まえると、セレスタミンを子供に使用する際には、慎重な判断が必要です。治療のメリットとリスクをしっかりと考慮し、医師と相談しながら適切な使用を心がけましょう。

ぬりぐすりや吸入薬のステロイドは安全です!

そうなると、「ステロイド」というと、強力な薬で長期使用に不安を感じる方も多いかもしれません。しかし、実は、塗り薬や吸入薬のステロイドは、正しく使えば長期間でも比較的安全に使用できるとされています。

例えば、吸入ステロイドは、喘息などの慢性呼吸器疾患の治療に非常に有効です。吸入薬の場合、ステロイドが直接気道に作用するため、全身への影響は少なく、長期間使用しても骨粗鬆症や成長障害などのリスクはほとんどありません。また、塗り薬の場合も、皮膚に直接塗布することで、全身への吸収が非常に少ないため、副作用のリスクは低く抑えられます。

もちろん、過度に使用すると皮膚が薄くなるなどのリスクはありますが、医師の指導のもとで適切に使えば、長期間でも安心して使用できる治療法です。お子さんの症状に合わせて、必要な範囲で上手に使いましょう。

何かご不安なことがあれば、いつでもご相談ください!

院長コメント👨‍⚕
子供たちの未来のために

歴史の教訓を思い出しましょう。関ヶ原の戦いでは、徳川家康が決断力と長期的な視野を持って戦に臨みました。それと同じように、ステロイドの使用も一時の症状緩和だけでなく、長期的な健康への影響を考慮することが大切です。短期的には「天下を取った気分」になれるかもしれませんが、長期的な視点を忘れずに、最良の治療法を選びましょう。当院では子どもたちの未来も考えた治療を行っており、そのサポートを行います。ステロイドも関ヶ原の戦いのように、慎重に戦略を立てることが重要です!


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