ビタミンD:ガラスを介したひなたぼっこではVitDは作られない!?
こんにちは!今日は赤ちゃんの健康に欠かせない ひなたぼっことビタミンD のお話です。特に「窓ガラス越しで十分なの?」という疑問に答えていきます。

1. そもそもビタミンDってなに?
ビタミンDは 骨を強くする栄養素。不足すると骨が弱くなる「くる病」などの原因になります。大人にとっても重要ですが、成長期の赤ちゃんには特に欠かせません。
2. 窓際の日光ではダメ?
答えは「ほとんど意味がない」です。
なぜなら、ビタミンDを作る紫外線B(UV-B)はガラスで遮られてしまうからです (Holick, 1995)。
ニュージーランドの調査でも、親の多くがこの事実を知らなかったと報告されています (von Hurst et al., 2023)。
3. 実際に効果があるのは「屋外のひなたぼっこ」
インドの研究では、赤ちゃんを 午前10時から午後3時の間に週30分ほど屋外に出す と、ビタミンD不足を防げることが分かりました (Meena et al., 2017)。
4. 日本の赤ちゃんでも季節差が
埼玉の調査では、生後2か月の赤ちゃんからすでにビタミンDの季節差が出始めることが確認されました。冬生まれの赤ちゃんは不足しやすい傾向があります (Takahashi et al., 2022)。
まとめ:赤ちゃんの日光浴のコツ
- 場所:窓越しではなく屋外で。
- 時間帯:午前10時〜午後3時。
- 時間:1回あたり5〜10分ほど。
- 服装:腕や足を少し出す程度でOK。
院長コメント👨⚕️
江戸時代の浮世絵師・歌川広重は、四季折々の風景を描き分けました。彼の「東海道五十三次」を見れば、夏と冬の光の違いが一目で分かります。
赤ちゃんのひなたぼっこも同じ。窓越しの光と本物の太陽光ではまったく違うのです。
もし窓際でビタミンDを期待するのは、まるで野球観戦をテレビの音声だけで楽しもうとするようなもの。やっぱり「生の光」が大事なんです。
赤ちゃんの笑顔と健康のために、今日もほんの少しの「本物のひなた」をプレゼントしてあげるといいと思います。