受験生をインフルエンザから守るために—予防接種の重要性

こんにちは。
本日は、受験生とそのご家族に向けて、インフルエンザ予防接種の重要性についてお話しさせていただきます。

科学的根拠に基づくワクチンの効果

インフルエンザウイルスは、毎年異なる型が流行するため、定期的な予防接種が必要不可欠です。特に、体力を消耗しやすく、睡眠不足やストレスが貯まることも多い受験生にとっては、感染予防の最前線に立つワクチン接種が非常に大切です。


  • ブラジル・サンパウロにおける研究では、学校での予防接種が家庭内の未接種者への感染リスクも減少させることが示されました。これは、受験生自身のみならず、ご家族を守る上でも有効であることを意味しています(Gattás et al., 2015)
  • 中国・北京の調査では、2016–2017年シーズンにおける小学生の接種によって、69%という高い感染予防効果が確認されました(Zhang et al., 2020)
  • 米国の2024–2025年シーズンの速報では、18歳未満の入院予防効果が最大78%に達し、医療機関への受診を要する重症化を大きく防げたことが報告されています(Frutos et al., 2025)

接種の最適なタイミングとは

ワクチン接種後、抗体が十分に形成されるまでには2〜3週間を要します。したがって、受験シーズンに入る11月〜2月を見越し、10月初旬からすぐに接種を完了することが理想的です。


院長からのひとこと

受験は、学問の力だけでなく、体調管理力も問われる“総合力の戦い”です。

皆さまはバッハの《音楽の捧げもの》をご存じでしょうか?
この作品は、フリードリヒ大王の与えたテーマをもとに、バッハが即興で見事に変奏させた名作です。
バッハは、与えられた条件の中でも最高の芸術を生み出しました。

受験生もまた、時間や体調など多くの制約の中で、自らの力を最大限に発揮しなければなりません。
インフルエンザという“余計な条件”を減らすことができるのがワクチン接種です。

ご自身の努力を無駄にしないためにも、そして安心して試験当日を迎えるためにも、どうか早めの接種をご検討ください。

健康は、受験における“最強の味方”です。


受験生をもつご家庭の皆様へ

受験を控えたお子さまのことを思い、不安や心配が尽きない親御さんも多いことと思います。
ですが、どうか思い出してください。
ここまでコツコツと努力を重ねてきたその姿こそ、もう立派に“戦っている”証です。

これからは、「できていないこと」に目を向けるのではなく、
「できていること」に目を向けてあげてください。

模試の点数が少し上がった、朝きちんと起きた、机に向かっていた——
それだけでも、立派な前進です。

親ができる一番のサポートは、心配しすぎず、信じること。
子どもが安心できる“ホームベース”であることです。

どうか、今日も一言だけでも声をかけてあげてください。

「よくがんばってるね」
そのひと言が、きっと、お子さまの背中をやさしく支える力になります。

PAGE TOP
error: Content is protected !!